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【2024年最新版】首都圏の新築分譲マンション市場動向はどうなる!?住宅価格はもっと上がる?

2024-02-28

先日、不動産経済研究所から「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023年のまとめ」というレポートがプレスリリースされました。

現在、首都圏の新築マンション価格は上がり続けていますが、今後はどうなるのでしょうか?

不動研のレポート内容を紐解きながら、2024年の新築マンション市場動向について考察していきます。

2024年 首都圏の新築マンション市場予測

発売戸数はやや回復?

2023年の全国における新築マンション発売戸数は2万6,886戸と、前年比9.1%減となりました。

1992年以来の2万6,000戸台です。

エリア別に見ると、下記の通りです。

エリア発売戸数前年比
首都圏2万6,886戸▲9.1%
近畿圏1万5,385戸▲13.8%
東海・中京圏6,144戸▲26.3%
北海道1,574戸▲26.3%
東北地区1,656戸▲43.8%
首都圏以外の関東地区1,461戸▲25.4%
北陸・山陰地区617戸+12.4%
中国地区2,836戸+44.7%
四国地区405戸▲65.9%
九州・沖縄地区8,111戸▲4.0%
引用:https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/579/zm2023.pdf

北陸・山陰地区、中国地区のみ前年比で増加しており、中国地区が2,000 戸を上回るのは2年ぶりです。

多くのエリアにおいて発売戸数は前年比で減少していますが、これは年々、新築マンションのプロジェクト数が減少しているためと解釈できます。

また、基本的にデベロッパーが土地を仕込んでから数年後にマンションを発売するケースが多いですが、ちょうどコロナ禍のタイミングであまり土地を仕込めなかったデベロッパーも多かったのではないかと推測されます。

ちなみに、首都圏の発売戸数をクローズアップしてみると、都道府県別内訳は下記の通りになります。

エリア発売戸数前年比
東京都1万4,191戸+7.9%
神奈川県5,962戸▲19.5%
埼玉県3,030戸▲35.8%
千葉県3,703戸▲13.7%
引用:https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/579/zm2023.pdf

東京都のみ発売戸数が増加していることがわかります。

最近、東京都では総戸数300戸以上の大規模マンションがよく供給されているため、それに伴って発売戸数が増えているんです。

2024年も首都圏では大規模マンションが多く発売される予定となります。

たとえば、「THE TOYOMI TOWER」は1540戸の規模で、湾岸エリアの新たなシンボルとなりそうです。

THE TOYOMI TOWERの外観
引用:https://www.31sumai.com/mfr/X1919/

また、「リビオタワー品川」は815戸の規模で、港区×JR「品川」駅最寄りの新築マンションはなんと15年ぶりになるんだとか。

リビオタワー品川の外観
引用:https://livio-sumai.jp/pj/shinagawa-tower/index.html#residence

404戸の「パークシティ中野 ザ タワー エアーズ/ブリーズ」も注目です。

ペデストリアンデッキで「中野」駅直結となり、大規模複合開発で生活利便性はぐっと上がるでしょう。

パークシティ中野の外観
引用:https://www.31sumai.com/mfr/X1514/pcn.html

千葉県では、「幕張ベイパーク」の新街区である「ライズゲートタワー」が768戸の規模で誕生します。

幕張ベイパークの開発面積は約17.5haで、首都圏最大級の街づくりとなります。

これまでの街区のタワーを考えると、今回の「ライズゲートタワー」もおそらく今の市況よりも割安になる可能性が高いので、検討している方にとってはぜひ買いと言えるでしょう。

引用:https://www.makuhari-pj4.com/shinchiku/G2371001/

その他、まだまだ大規模マンションがたくさん2024年中に発売予定となるので、2024年は首都圏の発売戸数が約3.1万戸と、2023年よりも15.3%増加する見立てです。

引き続き需要の拡大が期待されます。

契約率は堅調に推移

新築マンションの初月契約率は70.3%で、3年連続で70%台をキープしています。

東京23区は前年比+1.8%の71.0%であり、契約率においてもエリアごとの変動が見られます。

発売した住戸の約7割が第1期販売で売れてしまうということなので、新築マンション市場はまだまだ好調と言えそうです。

また、首都圏では高額住戸の供給により、販売総額はなんと2兆1,000億円台となりました。

最近は海外富裕層からのインバウンド需要も多くあり、新築マンション市場は非常に盛り上がっています。

平均価格はさらに高騰

全国の平均価格は5,911万円で前年比+15.4%となります。

平均価格は7年連続UPと、かなりインフレ傾向にあります。

首都圏はというと、平均価格は8,101万円で前年比+28.8%となり、5年連続で上昇傾向にあります。

首都圏の平均価格全国の平均価格
2023年8,101万円5,911万円
2022年6,288万円5,121万円
2021年6,260万円5,115万円
2020年6,083万円4,971万円
2019年5,980万円4,787万円
2018年5,871万円4,759万円
2017年5,908万円4,739万円
2016年5,490万円4,560万円
2015年5,518万円4,618万円
2014年5,060万円4,306万円
引用:https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/579/zm2023.pdf

平均価格4億円、平均坪単価1,300万円と言われる「三田ガーデンヒルズ」や平均価格2億5,000万円、平均坪単価1,100万円と言われる「ワールドタワーレジデンス」の影響値がかなり大きいため、その2物件を除くと平均価格は約7,000万円になり、前年比+約11.3%です。

三田ガーデンヒルズの外観
引用:「三田ガーデンヒルズ」のHP
ワールドタワーレジデンスの外観
引用:「ワールドタワーレジデンス」のHP

ちなみに、上記2物件を含む東京23区の平均価格は1億1,483万円となり、前年比+34.1%といった驚異的な数値が示されています。

約10年前は5,000万円前後で新築マンションが買えたことを考えると、それでもかなり高い値段ですよね。

新築マンションの価格が上がった要因は様々ありますが、主には土地代や建設資材費、人件費の高騰、用地取得競争の激化などが挙げられます。

原価や販管費が高くつくために、安く売りたくてもできないというのが実情です。

しかし、インバウンドもあって需要サイドは引き続き堅調なため、今後もしばらくは新築マンションの価格高騰は継続すると考えられます。

平均専有面積は横ばい

首都圏の平均専有面積は約66㎡となり、前年比とほぼ横ばいの数値です。

約10年前は平均専有面積が約70㎡だったため、この10年間で徐々に狭小化が進みつつありますが、平均専有面積の下落トレンドも一旦は落ち着きを見せたと言えます。

コロナ禍では住戸の広さよりも部屋数を重視する声が多くありましたが、コロナが明けて広さが欲しい方も増えたと思われます。

今後も65㎡前後を推移する形となるでしょう。

新築マンションは買い控えるべき?

つきみ
つきみ

ここまで新築マンションの価格が上がりすぎると、今買っても高値掴みするんじゃないの?

こんな風に思われる方も多いと思います。

実際、前述したようにどのエリアでも平均価格が上がっていますが、原価が下がらない限り、しばらくはこの価格高騰が続くと推測されるため、今新築マンションが欲しいと思っている方にとっては今が買い時と言えるでしょう。

1年後、2年後を待っても今よりも価格が上がる可能性の方が高いです!

うみか
うみか

また、住宅ローンの金利もまだ低金利ですが、以前と比べて徐々に上がり始めており、日銀政策が変わる可能性もあるため、住宅ローンを金利が低いうちに組むことができるのも今しかありません。

しかし、もちろんこの価格高騰が続くとどんどん新築マンションを購入できなくなる人が増え、マンションデベロッパーとしても打撃を受けることになるため、いずれ原価が適正値に戻ってくれば新築マンションの価格も落ち着くことになると思います。

ただ、その時期がいつになるかはまだ予測ができません。

賃貸に住み続けても問題ない方や中古マンションや戸建てなど他の住宅種別も検討できる方は、新築マンション以外の選択肢も視野に入れてみるのが良いかもしれません。


発売戸数が過去2年連続の3万戸割れ、2兆1,000億円台の販売総額、そして東京23区の平均価格が初めて1億円の大台を突破するなど、2023年は異例の動きが多々見られました。

総じて、2023年の新築マンション市場は振れ幅が大きく、特に高級マンション市場の拡大が顕著でした。

2024年においても引き続き需要が堅調であることが予測され、住宅価格はさらに高騰化する可能性が高いため、エリアごとの市場動向や価格の変動などに注意が必要です。

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