タワマンとは一般的に20階以上の超高層マンションのことを指します。
「いつかはタワマンに住んでみたい!」という夢を持っている方や憧れを感じている方もいることでしょう。
しかし、実際の住み心地はどうなのでしょうか?
武蔵小杉のタワマンが浸水したときから、「もしかしたら不便なのではないか」「リスクが大きいのではないか」といった声もちらほら見受けられるようになってきました。
そんな私も中学時代からタワマンに住んでおり今やタワマン歴15年となりますが、たしかに住んでみて良いこともあれば悪いこともあります。
本日は入居者目線でメリット・デメリットを比較したいと思います!
タワマンのメリット
資産価値が高い
分譲マンションは新築・中古に問わず、階数が高ければ高いほど資産価値も高くなる傾向にあります。
特に、前建てのない眺望が良い住戸は海外投資家からも人気があるため、中古に出しても高値ですぐに売却できる可能性があります。
将来的に住み替えを検討している方や、賃貸として出すことを検討している方にとっては良い選択と言えるでしょう。
眺望が良い
タワマンのエリアや部屋の階数、住戸の向きなどにもよりますが、基本的に眺望は良いとされることが多いです。
低層マンションの場合、周辺にマンションやビル、住宅などの前建てがあるため、それらの高さと同じくらいで眺望が阻害されてしまいます。
特に湾岸エリアのタワマンだと、東京タワーやレインボーブリッジ、富士山などを部屋の中から一望できたりするため、リモートワークの合間にベランダに出たり窓の景色を見ることで気分をリフレッシュすることができます。
夜は都心の夜景を見ながらワインを片手に大切な人と過ごす、といったロマンチックさもあるのが良いところです。
開放感がありプライバシーが保たれる
階数が高いことで周辺に前建てがなかったり空が近いことで開放感があります。
また、誰かに部屋の中を見られてるかもしれないといった不安が一切ないため、プライバシーが保たれるのも特徴です。
共用施設が充実している
タワマンの場合、総戸数3,000戸以上の大規模マンションであることが多いため、共用施設が充実しています。
ゲストルームやパーティールームなど、友人を家に招くときに通常のホテルよりも安い値段で泊まってもらったり、住人同士でパーティーを開くこともできます。
キッズルームやスタディルームなどの子供向け共用施設は、親が忙しいときや何かの作業で手が離せないときに便利ですよね。
最近ではコロナの影響で、リモートワークができるラウンジやワークスペース、個室ブースがあるマンションが増えてきました。
中にはプールやジム、サウナ、ゴルフレンジがついているマンションも。
タワマンには色んな世代や家族構成の方が住んでいるため、共用施設のジャンルの幅が広いです。
下層階にテナントが入っていて便利である
ほとんどのタワマンには1〜2階などの下層階部分にテナントが入っています。
テナントの種類としてはスーパーやコンビニ、クリニック、飲食店、保育園が多く、マンション内で生活が完結できるというのはメリットです。
エレベーターで下に降りて日用品や食材を購入し、重い荷物を長時間持つことなくそのまま自分の部屋に帰ることができるのはかなり強いです。
同様に、クリニックがマンション内にあると病気になって症状が辛いときでも移動の負担やストレスが少なく、すぐに診察して帰宅することができます。
虫の侵入が少ない
蚊やハエなどの虫が生きられるのは一般的に約10m(3階程度)と言われています。
そのため、基本的には4階以上であれば虫の侵入は少なく、高層階になればなるほど家の中で虫を見ることはほとんどないでしょう。
虫が苦手な方は家の中に虫がいないだけで相当のストレスや不安から解放されます。
しかし、排水管を通って高層階にやって来たり、エレベーターに乗って来たり、人や服について来ることがあるため、油断はできません。
ベランダでガーデニングをしていると、そこから虫が発生することがあるため注意しましょう。
ちなみに私は今まで36階→46階と高層階住戸に合計15年間住んできましたが、皆さんが嫌いなゴキブリを家の中で見たことは今まで一度もありません!
タワマンのデメリット
価格が高い
分譲マンションを購入する際は、通常のマンションよりも購入価格や管理費、固定資産税が高くなることがあります。
これは通常のマンションよりも共用施設が充実していたり、24時間の有人管理体制が整っているなど、居住者向けサービスが充実していることが原因です。
それらはタワマンのメリットでもあるので、ある程度価格が高くなってしまうのは仕方ないと割り切るしかないですね・・・。
タワマン節税が改正される
一昔前までは”タワマン節税”ができるという理由からタワマンは人気がありました。
タワマン節税とは、物件の購入価格と相続税評価額の差額を利用することで相続税の負担を大幅に抑えることを言います。
土地の評価額は、敷地全体の評価額を部屋の床面積に応じて按分されます。
タワマンは戸数が多いため1部屋あたりの土地の相続税評価額も低くなる傾向にあるのです。
しかし、国税庁により2024年からタワマン節税に関するルール改正を実施する見通しであることが発表され、現在話題となっています。
今までタワマン節税によって数十万円ほどの相続税で済んでいたものが、数百万円にまで上がる可能性があります。
共用施設を使う頻度が少ない
豪華な共用施設がたくさんついていますが、正直言って共用施設を利用するのは入居して直後くらいで利用頻度は少ないケースが多いです。
気分転換に時々行くことはあっても、日常的に利用する人はあまりいないです。
入居して年数が経てば経つほど使わなくなります。
管理費に利用料が含まれているため、共用施設をあまり使わない方にとってはデメリットと言えるでしょう。
エレベーターが停止した時のリスクが大きい
地震や災害によってエレベーターが停止してしまうと、高層階に住んでいる人ほどライフラインが断たれてしまいます。
もちろん非常用階段はありますが、40〜50階くらいのフロアに住んでいる人にとってはその分の階段を上り下りしないといけないというのは至難の業でしょう。
2011年3月に東日本大震災が起きたとき、私は家の外にいたのですが、帰宅した時にはタワマンのエレベーターが停止して絶望したことを覚えています。
幸いにも業務用の大きなエレベーターが2基ほど稼働していたため、問題なく帰宅することができましたが、もし業務用エレベーターも停止していたら・・・と考えると恐ろしいです。
また、マンションによってはエレベーターの基数が少ないところもあるため、万が一のことも考慮するとエレベーターの基数は非常に重要です。
いかがでしたか?
タワマンの入居を検討している方はぜひメリット・デメリットを整理した上で判断してくださいね。